チキン「カッチ」ビリヤニはチキンビリヤニと何が違うのか
1年越しのブログの更新、4回にわたるビリヤニ紹介最終話です。今回はチキンカッチビリヤニをご紹介いたします。
(写真1 鶏肉をスパイスやヨーグルト、ハーブやフライドオニオンと漬け込む)
お店でよく聞かれる質問です。「チキンカッチって何ですか?」通常、ビリヤニは一旦濃い目のカレーを作り、その上から半分ほどゆでたバスマティライスというインドの米を重ねて蒸し上げて作る料理です。しかしハイデラバードでは伝統的にカレーにする前の段階(鶏肉をマリネした状態)から炊き上げるビリヤニが作られています。これをチキンカッチビリヤニと言います。
この「生」とか「加熱していない」という言葉が「カッチ(発音上正確にはカッチー)」にあたります。対義語として「パッキー(調理された)」という単語もありますが、通常はカレーを作ってから(加熱してから)ビリヤニを炊き込むのでわざわざ「パッキービリヤニ」という呼び方はしません。
(写真2 ①の写真から混ぜ込んだ状態。これにバスマティライスを重ねて炊き上げる)
写真2のようにマリネをよく混ぜ込んで、鶏肉をやさしくマッサージするようにマリネ液を擦り込み、まる一日漬け込みます。
ここまでは誰でもできる(?)のですが、チキンカッチビリヤニが難しいのはここから。通常であればカレーを作ってあるので鶏肉に既に火が通っていて、半分程度茹でた米と一緒に蒸すわけですが、チキンカッチビリヤニの場合は、鶏肉にきちんと火を通しつつ、米もちょうどいい具合に蒸し上げるという難易度高めのテクニックが必要になります。
それらが完璧に調和したとき、マリネと最低限の加熱との相乗効果によりぷりっぷりジューシーな鶏肉と、ふわふわ、ぱらぱらに仕上がったハイデラバード伝統のチキンカッチビリヤニが完成するのです。
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